施設の設計がだんだん具体的になってきた~山吹ほたるパーク周辺開発事業全町説明会

2月25日、山吹ほたるパーク周辺開発事業の全町向け説明会が福祉センター大ホールで昼、夜の2回行われました。

町側からは町長、副町長、教育委員長、建設課長、教育委員会事務局4名、㈱アンドウが出席、一般の参加者は最終的に40人を超えたくらいだったでしょうか。

まず壬生町長が挨拶でこれまでの経緯と目的を話しました。続いて各担当から事業の概要が説明され、質疑にも十分な時間がとられました。

【経緯・目的】
 かわまちづくりを進めている中で、長野県サッカー協会からの要望があった。内容は、諏訪以南に芝のサッカーコートがないので、整備を進めてくれる市町村がないかというもの。これに対し高森町はかわまち開発の一部としてサッカー場の設置を検討したが、かわまちが国有地を含んでいる計画のためサッカー場を盛り込む計画を追加することが困難で断念した。
 間もなく、ダイエー高森店が閉店する情報があった。跡地に商店や工場を誘致することを検討したが、どれも適切とは考えられなかったために却下。ほたるパークのエリアまでを使って、一度は断念したサッカー場設置を含めた下平地区全体の開発を進めるとして11月の議会で承認を得た。
 リニア開通に向けて、これまで高森町の取組が不十分だった誘客への取組として、また子供達の夢の手伝いとして、この事業を進めたい。
 これまで地元の山吹地区と懇談を重ね、全町に発表できる程度に計画が具体化できたので今日の機会となった。

【事業内容】
1.サッカー場整備
日本サッカー協会公認人工芝ピッチ、観客席、照明設備、防球ネット
これまで山吹地区での説明に使われてきた資料より現実的な設計になっていてました。
2.クラブハウス整備
屋内運動場、観客席、更衣室、シャワールーム、会議室
旧ダイエー高森店を改修するもので、内部コートの仕様は現在でも様々な団体にヒアリングを行い検討を重ねている段階でした。
3.多目的広場整備
地域住民の憩いの場や地域のお祭り会場に利用可能な広場
これまでほたるパークを利用してきたイベントなどの受け皿にもなり得る広場を設置することで、この場所がサッカー関係者だけの場所にならないように配慮されています。

【財源】
1.サッカー場・周辺水路整備
社会資本整備総合交付金
2.クラブハウス・多目的広場整備
地方創生拠点整備交付金

【概算事業費 8億8千万円】
補助金 3億5千万円
地方債 3億3千万円
一般財源 2億円

【スケジュール】
今年度 用地取得
5年度 クラブハウスオープン
6年度 サッカー場オープン

【収支見込/年】
歳入 730万円
歳出 1,100万円

【人工芝と天然芝の比較】
●人工芝
 施工 7千万円~1億2千万円
 維持 100万円/年
 張替 損傷部分のみ
 使用 制限なし
 環境 マイクロプラスチック問題
●天然芝
 施工 4千万円~7千万円
 維持 1千万円~4千万円
 張替 5年で全面張替必要
 使用 年間で合計3か月は使用不可
 環境 大量の水を使用

【山吹地区からの意見】
・SDGsの視点からも生態系への影響からも天然芝にすべきではないか。
・サッカー場整備による周辺水路の付け替えはどうなるか。
・水路の日常的な管理は誰がどのように行うのか。
・サッカー場整備による上平川流域排水への影響はないか。

【会場からの意見】(情報の劣化はご容赦願います)
Q1:実施ありきで今日初めて全町向けの説明会をやったって遅い。説明では既に用地の取得に動いているというが、地域懇談会でも役場職員からもこの事業については一切話が出てこなかったのは不満だ。
A1:昨年11月に議会の承認を得た上で具体的な動きを開始しているので手続き上問題はない。全町向けに説明できる計画を立てるには事前に山吹地区との懇談をする必要があり、順番も間違っていない。展開が早かったことは事実だが、タイミングを逃さないためにスピードが必要だった。
感想:町民の代表である議会が承認済であれば「私は聞いていない」という矛先は役場ではなく議会や議員じゃないかな~。ある地域に施設を作る場合、その近隣から説明をして具体化させながら説明範囲を広げていく順番は問題ないと思うけど、今回はちょっと速かったか~。でもここで時間をかけると他の市町村に建設候補地が現れるだろうし・・・しょうがないかぁ。

Q2:収支見込が雑過ぎるし、赤字見込みのまま事業に億単位の支出は蘭センターの二の舞だ。
A2:町民体育館も含め、公共の施設が単独で黒字というのは必須ではないが、この施設については黒字を目指したい。現段階で見込が雑なのは施設の仕様も確定しておらず詳細な積算ができないので、類似施設を持つ市町村に電話して担当者から聞いた雰囲気をまとめただけだから。今後、より詳しい資料の提供をお願いしていきたい。地域の小中学生が利用する場合、料金の減免制度があるので、収益性を考えれば他地域からの誘客が必要になるが、例えば指定管理制度で企画力の長けた人に運営をお願いして活用していきたい。いずれにしても町全体で積極的に活用方法を考えなければいけないのは確か。
感想:収支見込のラフさには正直おどろいた。だって8億円だよ~。民間企業が100万円補助金申請するにもこの程度の根拠じゃ「ダメ、不採択。」ってなります。”概算”ていうのは、調査が雑って意味じゃなくて、できるだけ細かく調べた上で不確定要素があるから数字をあえて丸めましたってもので、調査が「だいたい」ってのとは意味が違うと思うな~。でも公共の施設がなんでも黒字じゃなきゃいけないかっていうと、それは違うと思うので、大事なのはこの施設の価値が高まるような活かし方を真剣にみんなで考えようってことかな~。蘭センターってホントいつまでも使える定番ネタだな。

Q3:地域で競技人口の多いスポーツと言えばラグビーや野球だってあるがなぜサッカーなのか。
A3:サッカー協会からの要望があったのがきっかけだから。それにラグビーや野球は飯田市に立派な施設があり、サッカー関係者が大会の度に中信、北信まで出かけてって試合をするという負担を強いられている状況があるので、高森で作る必要性を考えればむしろラグビーや野球以外の方がバランスいい。サッカーだけを応援するという意味ではなく、この施設をきっかけに様々なスポーツ活動が活発になるような流れができることを望む。広域でJリーグを呼べる施設を作ろうとすれば話がまとまらないし、高森が単独でこの程度の予算で信大新学部を誘致するってものでもない。できる範囲で好機を活かしてできるだけ本物志向の施設をつくるということがいいと考えている。平日は幼児や老人向けの用途で使ったり、必ずしもサッカーだけの施設として使うとう計画でもない。ここを活かす人材の育成にもつなげたい。
感想:事業って案外、転がって来た好機を逃さないって発想が大事ってことあるからな~。ゼロから積み上げて10年かけて計画する事業もあるだろうけど、これはタイミング勝負なやつか。これが事業の全部と考えずに、これをきっかけに「さー楽しいこと考えよう!」ってところが事業の肝だな。最後また町長の「人材育成」。なんだろうな~、釈然としない。俺作る人、おまえら活かす人、活きなかったらおまえらのせい。活きたら人材育成に成功した俺の手柄みたいな・・・。次期選挙で立候補しない場合の理由が「人材が育ってきたので私の役目は終わりました。」か「人材の育成ができなかった私の責任なので出馬しません」とか、町民の成長を材料にできちゃう気配が嫌だな~。もうね、こんなこと始めちゃったら3期目もやらんとダメだからね。壬生町長が一生懸命育成している若者達が次期町長に出馬するくらいまで育つのを今のポジションで待ち続けなきゃいかんと思う。

他にも質問はありましたが、勝手にまとめてしまいました。30代の若い人が収支について厳しい意見をいう場面とか、息子さんが役場職員で自身もサッカー経験者でありながら忖度なく意見を言う方とか、カッコよかったです。

以上が説明会に出席したレポートです。質問するかたも答える方も真剣です。こういう場にもっと大勢の方が出席する町になればもっと高森が面白くなると感じました。

https://takamorilove.net/2022/02/02/jfa%e5%85%ac%e8%aa%8d%e3%82%b5%e3%83%83%e3%82%ab%e3%83%bc%e5%a0%b4%e5%9c%b0%e5%85%83%e8%aa%ac%e6%98%8e%e4%bc%9a%e3%81%8b%e3%82%89/
https://takamorilove.net/2021/12/02/%e4%b8%8b%e4%bc%8a%e9%82%a3%e5%94%af%e4%b8%80%e3%81%ae%e8%8a%9d%e3%81%ae%e3%82%b5%e3%83%83%e3%82%ab%e3%83%bc%e5%a0%b4%e8%aa%95%e7%94%9f%e3%81%b8%e3%80%80%e3%81%bb%e3%81%9f%e3%82%8b%e3%83%91%e3%83%bc/

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