昔の男達は山で肉焼いてた
男は黙ってガードレール
それは飲み会の席で始まった
ある飲み会の席で「おらほのおじぃま達ぁガードレールで焼肉してたって。」「うちの親父はスコップで肉焼いてた。」と、家族の破天荒な焼肉スタイルの話で盛り上がったのをきっかけに、高森のキャンプ仲間の間で焼肉鉄板づくりが始まりました。
ガードレールを外して試すわけにはいかないので、ガードレールを模した鉄板を試作しました。その名も「ガードレール」。旨い肉を焼いたときに出る脂の処理がガードレール型のメリットだろうと予想していたのですが、肉がスロープを滑り落ちちゃってなかなかうまく焼けません。スロープの勾配もいろいろと試しましたがどれも今一つでした。ただ、厚めの縞模様の鉄板を使ったところ、縞模様の焼き目が付いて面白かったのと、焦げにくく、肉が上手に焼けることが分かりました。
面倒くさがりの発想から
すずり型鉄板爆誕
最初は誰も見向きせず忘れ去られていた
そんなおり、肉から流れた脂を捨てずに、1枚の鉄板上で焼肉だけではなくアヒージョ的なものも一緒につくれないかと目論んだ、ずくのない仲間が山吹の某ユニットハウスメーカーに発注したのがすずり型鉄板でした。鉄板に池を作って、そこで肉の油も使って”煮る”的な調理をするのが目的。夜にイメージを送ったら翌朝には完成品が届くというアマゾンもびっくりのスピードで、すずり鉄板が誕生しました。
ところが、キャンプで焚火を使った焼肉をすると、肉は焼けるけど油の温度調整が難しくてアヒージョではなく天ぷらが揚がるほどの高温になって油が飛び散りました。「ないな、こりゃ。」ということでしばらくはアヒージョを諦めてただの焼肉鉄板として使っていました。
それは突然に
焼肉屋さんが面白がる
焼肉屋さんのアイデアで”すずり焼肉”誕生
”使えない鉄板”として忘れ去られそうになっていたすずり鉄板に光を当てたのは飯田市の『旨肉酒場やきまる』のオーナー。「面白いことができそうな鉄板じゃん」てことで、やきまるのオーナーを中心に、キャンプ仲間が毎週のように集まって試行錯誤を繰り返した結果、すずり焼肉が誕生しました。カセットコンロを使うことで火加減の調整が簡単、焼きを入れた具材をオリーブオイルに投入するアヒージョ使いもできるようになりました。
さらには、焼き目を入れてから”沼”の出し割に投入するという手順が楽しいすき焼きならぬ「焼きすき」も登場。新しい使い方が続々開発されています。
仲間内ではこの「焼きすき」が、最後まで美味しいスキヤキとして人気があります。
仕事も遊びも一生懸命!な高森町から生まれたすずり鉄板をどうぞよろしく。