今季放獣11頭、捕殺7頭
民法で、クマなどの野生鳥獣は、誰の所有物ではない「無主物」です。誰の所有物でもないのですが、勝手に捕獲をすることはできません。
それでも、鳥獣保護法によって「狩猟鳥獣」に選定されていれば、定められた期間、場所、方法で捕獲することができます。
また、野生鳥獣が農作物や人間などに被害を与えている場合、都道府県知事の許可で「有害捕獲」することが可能です。
2024年9月4日
山吹増野割岩ため池周辺
7歳メス錯誤捕獲(放獣)⑪
鳥獣柵より山側
2024年8月25日
牛牧 大島川沿い
7歳メス錯誤捕獲(放獣)⑩
鳥獣柵より里側
※町の嘱託を受けて作業を行っている方が、放獣時に足をかまれて軽傷を負うという事故が発生したのはこの熊です。
2024年8月23日
山吹増野 高森C.C.下
12歳メス有害捕獲(捕殺)⑦
鳥獣柵より山側
2024年8月21日
山吹増野 高森C.C.線
目撃⑤
鳥獣柵より山側
2024年8月13日
山吹田沢 ナシ畑
3歳メス有害捕獲(捕殺)⑥
鳥獣柵より里側
2024年8月12日
山吹増野
7歳オス錯誤捕獲(放獣)⑨
鳥獣柵より山側
2024年8月10日
山吹増野 高森C.C.線
目撃④
鳥獣柵より里側
2024年7月31日
大島山 高森ドーム北側
3歳オス有害捕獲(捕殺)⑤
鳥獣柵より里側
2024年7月23日
山吹田沢 りんご園
5歳オス錯誤捕獲(放獣)⑧
鳥獣柵より里側
2024年7月18日
大島山 上段道路沿い山林
3歳オス錯誤捕獲(放獣)⑦
鳥獣柵より山側
2024年7月11日
山吹増野 割岩ため池付近
6歳オス有害捕獲(捕殺)④
鳥獣柵より山側
2024年7月7日
大島山 上段道林道沿い山林
2歳オス錯誤捕獲(放獣)⑥
鳥獣柵より山側
2024年7月4日
大島山 上段道林道沿い山林
8歳メス錯誤捕獲(放獣)⑤
鳥獣柵より山側
2024年6月26日
山吹増野 割岩ため池周辺
2歳オス錯誤捕獲(放獣)④
鳥獣柵より山側
2024年6月21日
山吹増野 割岩ため池周辺
3歳メス錯誤捕獲(放獣)③
鳥獣柵より山側
2024年6月19日
吉田 林道吉田線入り口
3歳オス有害捕獲(捕殺)③
鳥獣柵より山側
2024年6月16日
出原 中央道ボックス西側
6歳メス緊急捕獲(捕殺)②
鳥獣柵より里側
2024年6月13日
山吹増野 高森C.C線東側
6歳オス許可捕獲(捕殺)①
鳥獣柵より山側
2024年6月10日
山吹増野 高森C.C線
桑園線交差点付近で目撃③
鳥獣柵より里側
2024年6月9日
山吹増野 高森C.C線東側
10歳オス錯誤捕獲(放獣)②
鳥獣柵より山側
2024年6月1日
山吹増野 上段道路
高森C.C線交差点付近の路上に糞①
鳥獣柵より里側
2024年5月30日
大島山 鷹の沢
10歳メス錯誤捕獲(放獣)①
鳥獣柵より山側
2024年5月24日
林道不動滝線
二の沢水道取水施設付近で目撃②
鳥獣柵より山側
2024年4月21日
山吹増野 高森C.C内で目撃①
鳥獣柵より山側
注)錯誤捕獲とは、シカやイノシシを捕獲するため設置したワナに誤ってクマが掛かったものです。錯誤捕獲したクマは原則として山奥に放獣します。
産業課 商工林務係
電話:0265-35-9405
Fax:0265-35-8294
今年は人里に降りるのが早い
ツキノワグマは、例年6月から9月にかけて、果実などの農作物、ハチミツ(ミツバチの巣箱)等を求めて人里に降りてきます。山麓一帯はもちろん、山吹公園など中段地域までが活動範囲に含まれています。クマの移動ルートは河川沿いの樹林や段丘林です。私たちが暮らしている身近な場所でもクマが活動していることを認識してください。農作業、ウォーキング、レジャーの際、クマとの不意の出会いを避けるために、クマに人の存在を知らせる手立てをとりましょう。特に、クマの活動が活発になる夕暮れ時や早朝、夜間の外出時は十分警戒しましょう。
本年は、人里への出没が例年に比べ早くなっています。集落、人家、大きな道路の近くであっても樹林が近くにある場所では「クマが潜んでいるかも」という心構えを持ち十分に警戒してください。6月~7月はクマの大好物であるサクラやウワミズザクラの実が熟し食べ頃となります。毎年、この季節は好物を求め山から人里にクマが降りてきています。クマの目撃、被害、痕跡を発見されたときは、できるだけ速やかに役場にご連絡ください。
ツキノワグマは高森町の動植物では151ページ。クマが人里に出没するようになったのは、そう古いことではなく、飯田市で初めて里に熊が出た記録があるのは1954年(昭和29年)だったそうです。伊那谷では、果樹栽培が盛んにおこなわれていますが、リンゴやナシはツキノワグマも大好物で、味をしめた個体は毎年秋になると出てきて被害をを与えるようになったと思われます。
高森町でも2006年(平成18年)に正木の梨園に出没したという通報で自動カメラを設置し、その姿を撮影したことがあります。そのときは闇に紛れて恐る恐るという姿でしたが、今回の「高森町の動植物」調査で自動カメラが白昼堂々と動き回るツキノワグマを複数捉えました。かつては「ツキノワグマの行動時間帯は主に夕暮れから夜間そして早朝」と思われていて、山に出かけてもツキノワグマとの遭遇はあまり心配されませんでした。またツキノワグマの主食は動物でもアリのような小さなもの、あとは果樹や木の実で、大きな動物を捕食することがないと考えられていました。ところが2008年刊行の「上村史」の調査で、ツキノワグマがカモシカを襲う場面もあり、その後木曽でニホンジカも襲われたというニュースがあったそうです。
高森町のツキノワグマ達は山麓部に留まっているようで、人的被害は確認していませんが、行動がかつてと違ってきたように思われますので注意したいものです。