本の紹介『LISTEN』ケイト・マーフィー著~あなたが最後に誰かの話に耳を傾けたのがいつだったか覚えていますか?

個人的なことですが、足を痛めてしまいまして。どっこにも出かけられず『たかもり通信』のネタにもこまっているところです。家でじっとしていることしかできないので、そんな時間を利用して本でも読んでみました。

『LISTEN』2年前に発行1か月で4刷

これまで、誤解したことがある人と、誤解されたことがあると感じているすべての人へ・・・

2021年8月5日に発行されるや1か月を待たずして4刷、累計25,000部も売れた人気の本です。訳者の篠田真貴子さんが、ご自身で読んで感激して、自ら日本語訳して出版社に企画を持ち込むという経緯で出版にこぎつけました。

「話し方」の本は多いけど「聞き方」は少ない

発信こそが武器みたいに言われている時代ですから、SNSでも会話でもいかに自分の意見を相手に伝えるかを説いた本は非常に多いです。でも、会話や情報発信は、話し手だけではなく聞き手や受け手がいて初めて成立します。みなさん、話したい気持ちが強すぎて、人の話をちゃんと聞くという行為をおろそかにしていませんか。この本には、そんな風潮の今の世間で、聞くことの大切さや価値、聞くときの心の持ち方について教えてくれます。

話を聞いてもらえないと人は孤独になる

インターネットが普及しはじめてから、人は多くの人と「つながっている」はずなのですが、逆に多くの人に囲まれているのにまったくつながっている実感がないと感じる人がいるそうです。また、人とつながるために眺めているスマホの使用時間と幸福度が反比例するという研究結果もあるそうです。
人にとって、話しを聞いてもらうということはけっこう大事なことみたいですよ。

「聴く」ことは学ぶこと

我慢しながら相手の話を「聞く」のではなく、話し手に敬意を払い、好奇心をもって話しを「聴く」ことは、能動的で体力が要ることですが、それは自分の殻をやぶって視野を広げることになり、生きる上での大切なものを身につけることができるようになります。
相手が何か話題を提供してくれたら、続けて自分の話題を提供する前に、まずは相手の話をフルに受け止めてみるのがいいと思いました。”会話ドロボー”して相手の話が着地する前に自分の話に変えて勝手に着地させてしまったこと、心当たりありませんか? 私はあります・・・。

身につまされた

会議中、誰かが話していると、つい「自分の番が来たら何を話そう」という方に意識が行ってしまって、話の表面だけギリギリ耳に入れているときがあります。また、相手の話を聞いているとき、自分と考えの違うところを探して、すぐ反論を挟もうとしたこともあります。これは「聞く」であって「聴く」ではないんですね。
インターネットでも丁寧な記事を時間をかけて読むことがへり、動画も短いものを好むようになり、SNSはほぼ流し読み。facebookは記事を読まずに「いいね」。知らず知らずにそんな行動パターンが定着していた自分に気づくことができて、ちょっと改めようと思いました。
家庭で、職場で、地域で、「聴く」を心がけようと思います。何年かしたら、変われてるかな。

あ、なんかね、人の話きくときにケータイをテーブルの上に置かないだけで、相手の話し易さが違うらしっすよ。

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