
タカ渡り観察の聖地白樺峠
タカ類が南に向かう季節
秋の風が吹きはじめ、タカ類が南へ向かう季節がやってきました。長野県内では、乗鞍高原と奈川の間に位置する白樺峠はバードウォッチャーの聖地と呼ばれ、一日に3000羽ものタカが通過することもある日本有数の観察スポットです。タカの渡りが始まる9月中旬頃から11月上旬にかけて、多くの愛鳥家が「たか見の広場」での観察を楽しみます。サシバやハチクマが先陣を切り、10月初めにはノスリやツミなど15種類以上のタカが空を舞います。通過するタカ類は、シーズンを通して約1万5千羽にものぼります。
なぜ白樺峠なのか
タカ類が繁殖地から越冬地に向かうには、いくつかのルートがあります。
北アルプスルート
北海道や東北で夏を過ごしたタカ類が日本海側の海岸に沿って南下するルートです。新潟県から内陸へ入り、標高3,000m級の山々が連なる北アルプスを越え、琵琶湖や瀬戸内海を経て九州や四国を通り、五島列島から東南アジアに向かいます。北アルプスを越える際、標高が1600m程度しかない白樺峠が人気の通過点になります。
南岸ルート
関東より東で繁殖したタカ類が、三浦半島や伊豆半島から海を渡り、静岡県を横断して渥美半島へ向かいます。伊勢湾を横切って志摩半島へ渡り、中央構造線に沿って紀伊半島を横断して鳴門市へ渡ります。このルートでは、海峡や半島の先端にタカが集中する傾向があるようで、渥美半島の伊良湖岬が代表的な観察ポイントになってます。
新潟の天気が重要
観察に向いている日
タカ類は上昇気流を利用して移動するため、天気が良く、山際で上昇気流が発生する日に移動しがちです。

白樺峠にやってくるタカ類は、まずは新潟県の長岡市あたりで上昇気流をつかまえなくてはなりません。なので、まず長岡出発前日が雨とか曇りで上昇気流が発生せず、北からやってきたタカ類が、一旦長岡市あたりで足止めをくらって数を増やし、餌を食べてエネルギーを貯めて晴れを待つという条件がいいですね。そして翌朝が好天だと、上昇気流をつかまえて約180kmの距離を移動して白樺峠にやってくるのが正午前後。その頃には白樺峠付近でも強い上昇気流が発生していればタカたちにとっては最高のコンディション。
つまり、前日の新潟が天気が悪く、当日は新潟と長野の両方が晴れという日の正午前後が白樺峠でのタカ渡り観察に向いているということになります。

去年、初めて白樺峠に行きました。その日は長野県内の天気は微妙、新潟の天気が良くないとう悲しい条件。なんと観察できたタカ類は予想に正直なゼロ羽! 長岡市や小千谷市付近で上昇気流が発生しないとタカは飛んでこないということを痛感しました。そして翌日が歴史的な記録に相当する3,000羽のタカ類が観察できたというニュースに顔をゆがめた記憶があります。

町内でよく見かける猛禽類、ノスリは季節によって場所を変える漂鳥。季節によって山に登ったり平地に下りたり、南北にも移動するけど、比較的近場で済ます漂鳥。

トビは渡らない留鳥の猛禽類。渡らないで年中いるからおなじみなんですかね。あ、数も多いです、きっと。

オオタカは基本、渡らない留鳥。稀に渡る個体もあるようですが。

ハイタカは漂鳥。

サシバは渡り鳥。東南アジアまで行くらしいですが、奄美大島や宮古島で冬を越すものも多いようです。白樺峠でも多数観察できる猛禽類です。

ミサゴは渡らない留鳥ですが、東北や北海道では夏鳥として、南西諸島付近では冬鳥として行動しているそうです。

チョウゲンボウは留鳥。とはいえ、渡る個体と渡らない個体に分かれるとか。





























