
猛禽類だけどタカじゃない
チョウゲンボウ(長元坊)
ハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ属チョウゲンボウ
2008年までハヤブサはタカ目でした。DNA分析が進んだ結果、タカやコンドル、フクロウとは遠縁で、オウムやスズメに近い系統だということが分かって来たそうです。ハヤブサとタカのように、系統は違うけど、狩りをするという生き方で色や形が似る進化を収斂進化(しゅうれんしんか)って言うそうです。
上の写真、クチバシの根本、鼻の辺が、あれ?
確かに。
インコの鼻に似てる。少なくともタカの仲間とはちょっと違います。
もうインコの仲間にしか見えない。

チョウゲンボウ 2024.10.7撮影 高森町(640m)
この写真のように、あんまり鮮明に撮れていない写真だといかにも猛禽類って雰囲気に見えます。
体長:雄 約31~33cm / 雌 約34~38cm
翼開長:約68~78cm
体重:雄 約150~190g / 雌 約190~250g
外見:
雄 頭部と尾が青灰色、背中は赤褐色に黒斑
雌 全体的に茶色、尾には黒い横縞
共通点:翼は細長く、飛行時にはシャープなシルエット
目の周り:黄色のアイリング
嘴:短く先端が鋭く曲がっている

チョウゲンボウ 2024.12.29撮影 高森町(400m)
これも鮮明には撮れていないのですが、小鳥のようなかわいらしさが出ちゃってます。
遠くからぼんやり見るとタカ。でも細部を観察するとインコが隠し切れないっていうのが、少なくともチョウゲンボウはそうだって感じました。
高森町にもハヤブサはいるらしいので、ハヤブサがどんな印象なのか、早く会いたい。
生息環境
開けた環境(草原、農地、河川敷、都市部の建物の隙間など)
山地や森林の端、崖、建物の屋上でも見られる
食性
主に小型の哺乳類(ネズミなど)を捕食
小型鳥類や昆虫(バッタ・コオロギ)も狙う
獲物を見つけると急降下して捕らえる
狩猟方法
ホバリング(空中停止)が得意
風を利用し、羽ばたきながら空中で静止
地上の獲物をじっくり観察し、狙いを定めて急降下
低空飛行で滑空しながら獲物を探すこともある
繁殖
繁殖期:3~6月頃
営巣地:崖や岩場の隙間、木の穴、建物の屋上や鉄塔
産卵数:3~6個
抱卵:メスが主に行い、約28日で孵化
育雛:雛は孵化後1か月ほどで巣立ち
「チョウゲンボウ」って冬の季語なんですって。なんかしっくりこない。
以下、これまで撮った「タカ」目の猛禽類

ハイタカ 2024.12.27撮影 高森町(400m)

オオタカ 2024.12.12撮影 高森町(660m)

ノスリ 2024.8.15撮影 高森町(640m)

トビ 2024.11.6撮影 高森町(400m)

オオワシ 2025.2.22撮影 琵琶湖

サシバ 2025.3.4撮影 下地島
タカ目の猛禽類はなかなか甘い表情がありません。ノスリがたまに怪しいですけど。