
花の蜜が大好きだけど虫も食う
メジロ
スズメ目メジロ科メジロ属メジロ
春に梅の木にやってくる印象のメジロ、花の蜜が好きで、沖縄地方では「はなすい」と呼ばれているそうです。メジロって春しか見かけない印象ないっすか?実は一年中おるんです。ただ、目立たないだけで。
高森町の動植物では168ページ
早春、吉田の段丘で満開となった梅や桜の花に、十数羽の目の周りが白いメジロがやってきます。細い口ばしを花の中に差し込んで、奥にある蜜を食べているのです。
秋から冬には開寿園に10羽くらいの群れでやってきて、枝に残った柿やリンゴをついばむ光景をよく見かけます。また、庭木の枝にリンゴやミカンを刺しておくと、たいてい2羽でやってきてかわいらしい姿を見せてくれます。このように、メジロはヒヨドリと同じように甘いものが大好きな鳥です。
しかし、この鳥は花だけを食べるわけでなく、木の葉の裏などに付いている虫もたくさん食べます。特に、子育ての頃は雛たちにたくさんの虫を運んでいきます。その時は、細い子大枝にクモの糸などを使ってハンモックのような形をした吊り巣を作ります。
集落の周りや段丘崖の林だけでなく、西山地山麓の広葉樹林でもよく見かける鳥の一種です。

2024.8.5撮影
日本では北海道から九州、沖縄まで広く生息しています。ベトナムやフィリピンなど温暖な気候の地域に分布しており、中国、台湾、韓国などでも広く見られます。
過去に、ハワイに害虫対策として移入されており、これらの地域で繁殖して外来種として生態系に影響を与えてしまっていると言われています。

2024.10.27撮影
メジロは、ウグイスと並んで春を象徴する鳥として知られ、和歌や俳句にもよく登場します。特に、ウメやサクラの花とともに詠まれることが多く、春を告げる鳥として日本人に親しまれてきました。

2024.10.27撮影
メジロの特徴は鮮やかな緑色の背中と、目の周りの白いリングですが、実はウグイスとよく間違えられます。日本では「ホーホケキョ」の鳴き声で知られるウグイス、実際にはメジロの方が目にする機会が多いため、「ウグイス色」と言われる黄緑色は本当はメジロに近い色なんです。このため、「梅にメジロ」が一般的な風景でありながら、「梅にウグイス」として誤解されることも少なくありません。

2024.10.27撮影
視覚が非常に優れていて、木の葉や枝の間に隠れている小さな虫を見つけることが得意です。特にアブラムシや小さなクモなど、木の葉の裏側や新芽に隠れている昆虫を探し出します。小柄で動きがとても敏捷で、木の枝や葉の間を軽快に移動しながら、目にした虫にすばやく近づき、嘴で捕まえます。しばしば飛び跳ねるような動きをしながら、素早く虫を捕らえる姿が見られます。それだけにカメラに収めるのはなかなか難しいです。

2024.10.30撮影
メジロのような小鳥が虫を捕食することで、樹木の葉を食害するアブラムシや幼虫の数が調整され、植物の健全な成長が促進されています。とはいえ小鳥は実も食っちゃうから良い面だけじゃないですけどね。

2024.10.31撮影
ケヤキについたアブラムシを黙々と食べるメジロ

2024.11.7撮影

今朝、今シーズン初めてジョウビタキを見かけました。少し前から声は聞こえていたようなきがします。

2024.10.27撮影