猿がやや有利か~有害鳥獣オウンジャーが段丘林に棲む群れから農家のモチベーションを守る

もちろん、有害鳥獣による農作物被害は高森町に限った話ではありません。ところが高森町では他の市町村には見られない特有の悩みがあるのです。それはことに猿で顕著なのですが、段丘林がその原因です。他の地域では「山」→「畑」と、猿がやってくる方向は決まっており、農家が注意を払う方向が決まっているのです。ところが高森町では「山」→「畑」←「段丘林」と農家が猿に挟み撃ちにされてしまうのです。

オレンジの点が目撃地点、赤い点が実際に被害がでている地点です。なかばあきらめ気味に目撃情報を伝えていただけない場合もあるので、実際の目撃や被害はこの図以上となっていることは間違いありません。

赤線で囲われたところが群れの行動範囲で、段丘林にはもう山に戻らない群れが2組も棲みついて繁殖しているそうです。彼らの狙いは果物をはじめとする農作物。段丘にある畑は猿の群れに包囲されていると言っても過言ではありません。そのせいで、段丘林付近で果樹を栽培している方は「もうへぇ、作ってもみんな猿に持ってかれちまうもんで、もう果樹はよす。」とモチベーションだだ下がりだそうです。

そこで役場が動きます。有害鳥獣から農地や通学路を守るために令和2年から町民有志による「鳥獣戦隊オウンジャー」を結成しました。この戦隊は殺傷行為は行わず、もっぱら「追い払い」を活動としています。現在、隊員は「随時募集中」という形をとっています。(ビリンジャーとか外来バスターズとか、オウンジャーとか、誰の趣味なんすかね)

入会すると猿などを追い払うための講習会を受けます。そして活動に必要な消耗品(オレンジのベスト、ロケット花火など)は町から支給されます。町内で猿の出没情報や被害の報告があった場合には付近の隊員に連絡が来ます。隊員は追い払いを実施するとともに被害状況を確認します。各隊員の活動に対しては町が障害保険に加入するのでぬかりはありません。今のところ、主に農家の方が加入されていて、自身の畑にやってくる猿を追い払うという活動内容になっているようです。

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